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『舞台に立つロボットたち:芸術と工学の交差点における技術の過去・現在・未来』林家宇
開催概要
- 日 時:2025年7月12日(土)16:30-18:00
- 場 所:早稲田大学早稲田キャンパス3号館406教室 およびZoom配信
- 発表者:林家宇(早稲田大学)
- 司会者:石井道子(早稲田大学)
- 言 語:日本語
- 主 催:早稲田大学総合研究機構 オペラ/音楽劇研究所
- コメント:25名の参加があった。(会場9名、オンライン16名)
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コメント:25名の参加があった。(会場6名、オンライン19名)
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2023年5月、日本の演劇カンパニーであるチェルフィッチュとロンドン在住の作曲家藤倉大はウィーン芸術週間からの委嘱を受け新作音楽劇『リビングルームのメタモルフォーシス』を発表した。この作品でチェルフィッチュ主宰の岡田利規と藤倉は、演劇と音楽のいずれか一方が前景/後景にあるのではなく、双方が舞台上に対等に存在することを目指してクリエーションを行った。本発表では、同作品のドラマトゥルクとして作品制作に関与した発表者の立場から、音楽劇における演劇と音楽のバランスについて論じる。約3年にわたる創作プロセスを振り返り、作り手側の思想は観客にどのように受容されたのか、公演評も参照しながら検討する。また2021年に岡田が演出したオペラ『夕鶴』の事例も参照し、オペラと音楽劇における音楽の位置づけの在り方の違いについても考えたい。
本シンポジウムは、大正期の浅草オペラにおいて上演された舞踊(バレエ、バレー)に注目するものである。1911年に開場した帝国劇場では、日本人を対象に初めてバレエ指導がなされたが、その養成機関である歌劇部からは、G.V.ローシーの徹底指導により舞踊家が輩出された。また後のローヤル館とあわせ、ローシーから指導を受けた者の多くが浅草オペラにて舞踊を盛り立てた。さらに多くは、その衰退後も舞踊家として活躍した。
本シンポジウムでは浅草オペラにおける舞踊(バレエ、バレー)を中心に、その前史を担ったとも言えるローシーについて、そして浅草オペラ後に展開した活動の場の一つである少女歌劇についても取り上げる。
本シンポジウムでは、近代日本の洋舞受容の一事例ともいえる大正期の浅草オペラに注目した。基調講演では浅草オペラで活動後、少女歌劇というショービジネスに場を移した舞踊家を数名敗り上げ、その門下生の活動についても迫い、系譜の成立を示すものであった。続いて1.帝国劇場歌劇部でパレエを担当したG.V.ローシーの来日前の活動と来日後の指導•活動、2.文字資料と画像資料の双方から浅草オペラにおけるバレエの実際を分析・考察したもの、3.バレエ演出の事例とその意義についての3演題の講演がなされた。続くディスカッションでは、浅草オペラに限定せずパレエそのものの漫透、海外の舞踊作品や留学経験の影響、美術との関連など、講演内容から大きく拡大したものであった。先述のように本シンポジウムでは対象を特化したが、来場者は音楽学、演劇学、舞踊学など幅広い学問領域にわたった。それは多岐にわたる質問に反映されているだけでなく、浅草オペラへ注ぐ多様なまなざしの存在を示しており、浅草オペラ研究の今後の発展の可能性と豊かな実りへの期待が確認された。
参加者数48名(学内:7名 学外:41名)
第1部 開会挨拶 石井道子(早稲田大学 本研究所所長)
基調講演 小針侑起(芸能史研究家)
「浅草オペラ舞踊家によるその後の活動―レビュー界を中心として」
第2部 講演① 山田小夜歌(京都精華大学 本研究所招聘研究員)
「G.V.ローシーが日本に伝えたバレエーイタリア、イギリス時代の実践歴と帝劇での仕事を中心に―」
講演② 杉山千鶴(早稲田大学 本研究所研究所員)
「浅草でバレエを観た」
講演③ 中野正昭(淑徳大学)
「浅草オペラのバレエ場面―オペラ座にみる小松耕輔・石井漠のバレエ演出―」
ディスカッション
閉会挨拶 杉山千鶴
司会:大西由紀(大東文化大学 本研究所招聘研究員)
ポスターPDFは こちら
asakusaopera-sympo[at]list.waseda.jp
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発表概要:
本発表は、「観光音楽劇」について議論する糸口として、日本の温泉地におけるレビュー形式のショーをジャンル横断的に検討する。宝塚歌劇や劇団わらび座を挙げるまでもなく、各地の温泉で音楽劇が上演されてきたことは自明であり、それぞれの事例の作品や上演団体に関しては研究が進められている。他方で、それらの実践を包括的に扱う視座は、従来の研究にほとんど見られなかった。しかし近年、演劇学分野では、演劇と観光の相関を捉え直す観光演劇学のアプローチが活発化している。音楽学分野では、たとえばテュービンゲン大学共同センターでイギリスの公衆浴場・温泉街を対象としたプロジェクトが展開されており、上演の場としての温泉地を論じる機運は高まりつつある。そこで本発表では、まず音楽学・演劇学の双方における「観光音楽劇」論の前提となるような研究動向を確認する。その上で、少女歌劇・大衆演劇・バラエティショー等の実践事例から、多ジャンルの音楽が交差し異なる属性・関心・音楽経験を持つ人々が演者・観客として相互作用する場として、温泉地の劇場文化が歴史的に果たしてきた役割を考察する。
<発表者プロフィール>
京都芸術大学芸術学部専任講師。東京藝術大学大学院音楽研究科博士課程修了。博士(音楽学)。専門は日本近現代音楽史。早稲田大学高等研究所講師等を経て現職。共著に細川周平編『音と耳から考える:歴史・身体・テクノロジー』(アルテスパブリッシング、2021年)、永冨真梨・忠聡太・日高良祐編『クリティカル・ワード ポピュラー音楽 :〈聴く〉を広げる・更新する』(フィルムアート社、2023年)など。近年は特に、温泉地で歴史的に実践されてきた音楽・芸能をテーマとしている。
司会者:山田小夜歌
コメント:21名の参加者があった。
問合せ先
早稲田大学総合研究機構 オペラ/音楽劇研究所:https://prj-opera-mt.w.waseda.jp/
e-mail address: operaken-uketsuke[at]list.waseda.jp ([at] = @)
Waseda Institute for Research in Opera and Music Theatre (WIROM), Comprehensive Research Organization, Waseda University
contact
Waseda Institute for Research in Opera and Music Theatre (WIROM), Comprehensive Research Organization, Waseda University: https://prj-opera-mt.w.waseda.jp/
e-mail address: operaken-uketsuke[at]list.waseda.jp ([at] = @)
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