公開講座:オペラを身近に! Ⅱ
レクチャー:オペラとは何か?――学術研究の視点からイントロダクション
◇発表者:丸本隆
実演:ヴェルディとプッチーニのオペラから《椿姫》と《蝶々夫人》
◇ナビゲーター:和田タカ子
◇出演:小村知帆、金井理香、原千裕、浅野和馬、豊島雄一、薮田瑞穂、諸田広美、吉見佳晃、藤山仁志、新保あかり
◇日時:2016年5月21日(土)13:00-18:00
◇会場:早稲田大学 早稲田キャンパス 小野記念講堂
◇言語:日本語
概要
今回の企画は、2014年6月に行われた公開講座の第二弾として、早稲田大学「演劇・舞台芸術」全学共通副専攻の授業も兼ねて、オペラをこれから学びたい学生および一般向けに行われた。内容は、イントロダクションにあたるレクチャーに続いて、歌手、ピアニストによる実演があり、最後に参加者によるディスカッションが行われるというものである。
最初のレクシャーでは、「オペラとは何か」という基本的なテーマに始まり、学術的視点でオペラを扱うことの意義、重要性についてお話があった。
続いて、世界中の歌劇場で人気の高い《椿姫》と《蝶々夫人》のうちいくつかの名場面が、実際の上演に携わる「オペラ彩」のプロデューサーのナビゲーション付きで、9名の歌手によってピアノ伴奏で上演された。大変完成度の高い歌唱と演技であっただけでなく、それぞれのオペラの全体像が舞台装置なしでもわかるように構成されており、オペラ初心者にも十分に理解出来る内容であった。
開催記録
参加者:オペラ研究会会員20名、その他学生、一般
質疑応答(一部紹介)
学生を中心に、「歌手の健康管理はどうしているか?」「多言語の勉強は必要か?」など、実に多種多様な質問が飛び交った。今回は《蝶々夫人》が演目に入っていたため、「日本が舞台であるこの作品を西洋人が(舞台装置も含めて)上手く上演することは可能か?」という議論にもなった。またそれと反対に、「日本人が(特に過去の時代の)西洋のオペラを上演するとき、どのような努力が必要か?」といった質問も出た。出演者からは、歴史的背景を勉強するなど様々な努力を重ねているという回答が得られた。